多くの方々に初めましてご挨拶申し上げます。小松潔と申します。
40年間、日本経済新聞社に勤務し、2023年に退職、現在神戸に住んでおります。
小生のドイツへの関心は中学生ぐらいから芽生えました。ブラスバンドでホルンを吹いていたことからクラシック音楽、とくにカラヤン=ベルリン・フィルが好きになり、また日本が3国同盟を結んでなぜ負けるとわかっていた戦争をしたのか、何故ナチスドイツを信じてしまったのかという疑問がわいたのがきっかけです。大学では西洋史を学び卒論ではワイマール共和国の官僚制をテーマに選びました。
最初にドイツの地を踏んだのは1985年で、日経からの語学留学生として1年滞在、その後ベルリンの壁崩壊を受けて90年3月から3年間、ベルリンに駐在し、その様子は5月の「東独セミナー」で語らせていただきましたが、ドイツ統一という歴史的舞台を取材できました。帰国後は東京勤務を経て96年3月から3年間、神戸で震災復興の現場に立ち会いました。ドイツに対する関心は引き続き強く、会社に「直訴」し、2000年から再び3年間、ベルリン支局に勤務することができました。帰国後は日経文化面を担当、文化事業にも携わり、バイエルン国立歌劇場やベルリン・フィル12人のチェリストたちの招聘に関わったり、ケルンのルートヴィヒ美術館の展覧会を東京・京都で開催したりしました。
現在は壁崩壊時の資料を読み返すとともに、日独関係史の関連書籍に目を通しています。また、能楽、歌舞伎、落語、講談と日本の伝統芸能に親しんでおります。さらに大実業家にして西洋絵画コレクターとして著名な松方幸次郎の業績にも強い興味を抱き、神戸の造船所で潜水艦を見ると戦中の伊号潜水艦とUボートの「交流」に思いをはせたりしております(やや夢想家と自認しています)。最近の日独関係は「何も問題がないことが問題だ」といわれるように波が穏やかすぎるといっては語弊があるでしょうか。今後の両国関係の在り方を皆様とぜひ意見交換させていただきたいと希望しています。
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