人物
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《読書案内》再構成される道程、残された分断―板橋拓巳『分断の克服 1989-1990』―
冷戦の象徴だった「ベルリンの壁」が崩壊し、東西ドイツが統一されてから、早くも三十年以上が経っています。直後の報道を見ると、一部で懐疑的な声を挟みつつも、全体的には「分断の克服」を寿ぐものがほとんどのようです。しかし、これ…
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《読書案内》孤独を恐れず、古きに尋ねる―佐藤真一『ランケと近代歴史学の成立』―
如何にもドイツ語風の、ランケという文字列。筆者がこれを知ったのは、高校世界史の授…
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《読書案内》信仰と科学との間で思索すること―クルト・ノヴァク(加納和寛訳)『評伝 アドルフ・フォン・ハルナック』―
「関西には、カトリックのドイツ系教会だけではなくて、プロテスタントのドイツ系教会…
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《読書案内》「友好」という名の「伝統」と向き合うために―ルプレヒト・フォンドラン(鈴木ファストアーベント理恵・小野竜史訳)『日独友好の橋を架けたドイツ人たち』―
昨年は日独修好160周年。我らが大阪日独協会はこの機に、あるドイツ語著作を日本語…
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《読書案内》「理想国家」と試される古典学者たち―曽田長人『スパルタを夢見た第三帝国』―
「スパルタ」という言葉があります。過酷で厳格な教育や訓練を指すこの言葉は元々、紀…
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《読書案内》「円」と「場」が織り成す人々の交わり―上山安敏『神話と科学』―
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《読書案内》「反時代性」ゆえの「先見の明」―野田宣雄(竹中亨・佐藤卓己・瀧井一博・植村和秀編)『「歴史の黄昏」の彼方へ』―
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《読書案内》日本ドイツ学への「異議申立」―今野元『ドイツ・ナショナリズム』―
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《読書案内》独裁者の評伝から考える、人物史の在り方―芝健介『ヒトラー』―
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《読書案内》「蠢き」の帝国史―A. J. P. テイラー(倉田稔訳)『ハプスブルク帝国 1809-1918』―